O シリーズ・現場を歩く

2013年3月11日 (月)

風が吹いている 僕はここで生きていく・・・うるさいけど

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JR吉祥寺駅

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吉祥寺駅前の商店街入り口

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サンロード商店街を通り、途中で公園通りへ

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東急百貨店へ

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東急百貨店横の細い道を進む

◇3月10日日曜日。強風。新幹線も一時止まった。風の音で昼前に目が覚める。タワーマンションは基本的に常時換気システムで、部屋の上には換気管が張り巡らされている。部屋の下にも階下の部屋の換気管が通っている。強風が吹くとそこに風が入ってきて、大きな音がする。パイプオルガンの中で暮らしているようなものだ。ふだんから、ビーチの歓声がこだまして聞こえ、本来なら風情のある汽笛の音も心臓に悪いくらいの音量になって入ってくる。強風の日はジェット機の中にいるような感じ。ゴォーゴォーという音が鳴りやまない。
 不思議な空模様を窓越しに見ながら小説を読んでいたが、音がどんなに大きくても機内で眠れるように、本を読みながらラウンジチェアで何度かうたた寝。

◇夜7時のニュースが終わってからWBCのテレビ観戦。なんか大差で勝ちそうな気がしていたが、案の定、コールド勝ちだった。そう予想した人も多かったのではないか。別に野球に詳しいとか霊感があるとはではなく、流れの中でわかることがある。それにしても、野球の対戦に限らず、単に強い弱いだけではなく、得手不得手、相性によってこうも結果が如実に現れるものかと不思議な感じがする。オランダは、日本が敗れたキューバに快勝したのに、日本に惨敗。一方、キューバの目で見れば、日本に勝っていながら、その日本にボロ負けするようなチームに負けている。ジャンケンのグー、チョキ、パーみたいなものなのだろうか。そんな中でいち早くアメリカ行きを決めたジャパンはさすが。“ドームラン”と呼ばれるほどホームランの出やすい東京ドームとはいえ、これだけ量産すると気持ちいい。試合は途中でつまらなくなって、時々チャンネルを変えてしまった。4チャン「行列のできる相談所」で、6大学野球で完全試合を達成した上重アナの立教大時代の話には思わず涙が出てしまった。

◇あすは3.11。静かに過ごそうと思う。新聞ではすでに連載等が始まり、テレビでも特別番組が放送されている。だが、あまりいい評判を聞かない。ワンパターン、情に訴え過ぎ、あるいは国や自治体への批判ばかり、などなど。これまでのつくる方から、どちらかというと見る方、批判する方に変わったせいもあって、つい厳しい意見に目がいってしまうが、ではどうしたらいいかと聞かれたら、答がない。阪神大震災や原爆、9.11、あるいは本日の東京大空襲(106回の空襲を受けたが、死者10万人を超えた1945年3月10日の空襲を指すことが多い)など、語り継ぐべき歴史的な出来事は多い。つくる側にいた立場で言わせてもらえれば、もちろん現場も本社も、幹部も新人も、毎年毎年、考えに考え抜いて企画を錬り、取材をしている。だが、そうそう斬新なアイデアが生まれるわけでもなく、どうしても似たような企画になる。したがって、時が経てば経つほど難しくなる。あすは、記事や番組への批判や文句、要望等は一応すみに置いておいて、じっくりとみて読んで、いろいろ考えてみようと思う。

◆シリーズ現場を歩く・吉祥寺刺殺事件㊦◆

 吉祥寺はなじみのある街だった。大学で京都に行くまで暮らした千葉市稲毛区の稲毛駅から、総武線1本で行くことができる。稲毛駅から快速に乗って東京駅で乗り替え、中央線快速を使えば1時間ちょっとで着く。あるいは地下鉄東西線を使う手段もある。吉祥寺駅に着いて、稲毛駅と驚くほど似てると感じた。典型的な東京郊外の街。吉祥寺から新宿へは近いが、東京駅を起点に考えると、どちらもほぼ同じくらいの距離、時間。駅前に10以上の行き先別のバス停留所がある点も同じだ。ただ規模は吉祥寺の方が大きい。外国人が多いのも似ているが、稲毛は中国などアジア系が主流なのに対し、吉祥寺はよりインターナショナルだった。それでも、相違点より類似点の方が多い。したがって、どんな街なのか、ある程度想像することができた。それだけに、一人歩きの女性が刺殺された今回の事件に対して、思うことはいろいろある。
 駅の北口を出た。アトレを中心に駅全体が改装中のようだ。バスが発着するロータリーを抜けると、商店街の入り口。やや遠回りとなるがサンロード商店街を経由することにした。土曜日とあってすごい人。一般道と交差する地点から左折して公園通りに向かう。突き当たりの大きな建物が東急百貨店。その脇を抜けて200メートルほど行くと、刺殺現場だ。狭い道だが、両脇に店が立ち並んでいることもあって人通りが絶えない。昨日書いたように、バスも通っている。先には高いマンションなどはなく、一軒家かアパートもせいぜい2階建て。それでもアパートの数はかなり多かった。
 夜は通っていないのでわからない。仮にタクシーで帰宅していても、道が狭いので現場付近で降りていた可能性の方が高いと思う。
 昨日と同じだが、やはり被害者側に落ち度があったとは思えない。容疑者の取り調べはこれからも長く続くだろう。しかし、いきなり刺し殺した合理的な理由が見つかるとは自分には思えない。
 

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空き巣にご用心の看板の奥の壁には意味不明の落書き

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女子高。こちらの壁には子供が書いたらしい絵が飾られている

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細い道だが路線バスが通る

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現場近くにはバス停留所もある

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こちらは「ひったくり警戒中」の看板

2013年3月10日 (日)

住みたい街ナンバー1の吉祥寺で

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刺殺現場に置かれた花束

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道路左側の店前が花束の置かれている場所。左が駐車場


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駐車場前を歩く警視庁の警察官

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被害者が住んでいたアパート沿いの道

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刺殺現場の向かいには幼稚園も。この先の角を右に曲がると被害者のアパート

◇3月9日土曜日。春というより初夏といった陽気。早起き(笑)して、銀座で午後0時過ぎから、40分1コマだけ英語のレッスン。その後、恒例の東京土曜散策。この日は約1万9千歩。早起きと歩きと暑さで体はすっかり疲れてしまい、午後11時過ぎから30分だけとソファーで昼寝?をしたが、2時間近く眠ってしまった。

◇本日撮った写真は350カットを超えた。駈け出し記者の頃はまだフィルムだったが、普通は24枚撮り、長くて36枚撮り。支局では現像をしてくれる写真専門の方がいたが(もちろん自分でもやる)、せいぜい1、2本が限度。だから、最高の構図が決まるまでなかなかシャッターを押せなかった。デジタルならでは。隔世の感。

◇一度このブログでも書いたが、きょうも当ブログの閲覧数が急上昇し、普段の3倍近かった。前は午前中の3時間ぐらいに集中していたが、本日はなぜか午後になっても“高視聴率”が続いた。理由はわからない。誰かが何かで紹介してくれたのか。あるいは技術的なミスで他のブログ分をカウントしてしまったのか。前回も同じ土曜日だったが、日曜になるとピタリと治まったので、今回もそうだろう。でも不思議。

◇当ブログではコメント欄をオミットしている。実名を晒しておきながら(仮名で書くのはイヤだったので)、けっこう好き勝手に、ごくたまに過激に書いているので、必要以上の非難や批判、誹謗中傷などがあって精神的に参っては困るというのがその理由。基本的に見ているのは知り合いだけなので、仮に批判があっても、コメ欄に書かれることはないと思うが、何かのきっかけで存じ上げない方、特に議論をふっかけてくるタイプの人が訪れるのかもしれないので。ツイッターに二の足を踏んでいるのは、似たような理由から。知らない人との言い合いは疲れる。お金をもらっている仕事でなら仕方ないが、ブログやツィッターでまでやりたくない。
 なお、ココログ広場には一応登録しており、何人かの方から時々「いいね」の評価を頂いている。その人たちのブログも読ませてもらっているが、どうも広場で返事を出すのがためらわれ、出したことがない。加えて、やり方がよくわからない。この場を借りて、毎度の評価、御礼申し上げます。
 さきほど昼寝(再度w)する前に、出版社に勤めていた友人から、ブログに対する感想のような長く書き綴ったメールをもらった。こういうのはうれしい。参考にします。ありがとう。

◆シリーズ現場を歩く・吉祥寺刺殺事件㊤◆

 東京でも屈指の人気の街・吉祥寺で、ファストフード店員の22歳の女性が金目当ての少年2人に刺殺されてから、10日ほどが経った。報道ではなく、自分の目で見てみようと現場を訪ねた。
 吉祥寺は都内の「住みたい街」の常に上位に入っている。自由が丘などと並び、多くがトップかその次だ。
 容疑者が少年だったこと、その実名と顔写真を掲載した週刊誌があったことで、当初より若干報道の量は増えたが、テレビのワイドショーなどを除くと、事件の大きさの割に、扱いは小さいような気がする。事件を調べるため、いくつかのブログ情報にも当たったが、近所に住んでいる人によると、現場付近にたむろしている記者の数は多いものの、警察の姿は少なく、聞き込みをしにきた警察官はだれもおらず、マスコミも読売新聞1社だけだったそうだ。聞き込みは読売の伝統。大量動員して、長時間、長期間にわたってやる。きょうも辺りを取材して回る記者の姿をみた。近くのアパートの部屋をノックして回っていた。
 現場をみたかった理由はいくつかあるが、一番の疑問は、若い女性が帰宅途中とはいえ、深夜ひとりで歩いていた行為に落ち度はなかったのか。平和な日本とはいえ、危険過ぎないか。地方から出てきて、東京は安全だと甘く考えていたのか。
 だがその疑問は、昼間とはいえ現場を実際に歩いてみて、多少なりとも解けた。女性がひとり歩きして危険といえるような場所ではなかった。㊦で写真を紹介するが、帰宅路には落書きがあったり、スリやちかんを注意する看板がいくつも立てられたりしており、少々治安がよくない様子は感じられた。だが、駅から500メートルほどと近く、人通りも(昼間だが)かなり多く、刺殺現場の隣には店もある。向かいには幼稚園もある。駐車場は深夜でも出し入れできるタイプで実際に出入りも多い。道は狭いが、なんとバス通りでもあった。現場から少し奥に行ったところを右に曲がったところが、被害者の住んでいたアパートとみられるが、その辺りには数多くのアパートがある。被害者が油断していたとか東京の危険を甘く考えていたということはないだろう。逆に言えば、今回のような事件は都内のどこでも起こりうる。
 しかし、女性の深夜のひとり歩きは避けるに越したことはない。夜は男に迎えにきてもらうこと。もちろん、深夜まで働く女性にとっては難しいが、リスクを減らす手段は何か考えないといけない。
 シリーズ㊦では、駅から現場までのルートを写真で紹介しようと思う。

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現場の横には商店も並ぶ

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吉祥寺駅。左が中央線、右が総武線。左のオレンジの中央線が青の総武線快速だったら、大学入学前まで住んでいた地元の駅とほとんど同じ

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吉祥寺駅北口前。アトレがあり、いまは工事中だが、外観も地元・稲毛駅とそっくり。バスがひっきりなしに出入りするのも同じ

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近くの井の頭公園では春の陽気に誘われて観光客らでいっぱい

2013年2月27日 (水)

日本の官僚はベスト&ブライテスト(笑)

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神田の老舗、かんだやぶそば

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立ち入り禁止のテープ

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出火元と思われる部屋付近

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かんだやぶそばの中

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回りは大きなビルが立ち並ぶ

◇2月26日火曜日。14時15分から英会話のレッスンをまた1コマだけ入れていたが、起きたら13時15分だった。11時にアラームをセットしていたのに、iPadを抱いて寝ていた。レッスンはあきらめて再び寝ようかと思いながらも、もしかしたら間に合うかもとの考えが頭をよぎり、挑戦してみることにした。朝シャン(死語?)はあきらめたものの、15分で身支度を整え、13時30分に自宅を出発。新橋からはいつものように徒歩ではなく地下鉄を使ったところ、余裕で間に合った。銀座は近い。

◇レッスンは予定の他の生徒2人が欠席し、R先生とマンツーマンとなった。マンツーマンになるといつものことながらほとんど雑談となる。日本人女性と籍は入れたものの挙式はまだで、その準備が忙しいという先生の話がおもしろかった。なんでも明治神宮あたりでやるらしい。費用の高さに驚いていた。アメリカ・シアトルの出身のR先生、さぞかし大変でしょう。どこの国でも男はつらいよ、ということです。

◇時系列がめちゃくちゃだが、銀座に向かう途中でニュースをチェックしていたら、日本株が大幅下落していた。どうもイタリア選挙の結果、ダウが100ドル以上下げ、円高が進み、きのうの急騰で利益確定が出やすかったこともあったのだろう。一部利食いしようとiPadで取引しようとしたものの、ネット証券は家のPCにしか暗証番号を登録しておらず、できなかった。結局、終値はきのうの上げ分とほぼ同額分下げた。調子に乗ってブログに書いたのがいけなかった。そもそもちゃんと朝起きて、チェックしておくべきだった。もっといえば、きのう夜更かしたのは、借りていたDVDをきょうが期限ということで最後まで見てしまったから。もう一度借り直せばよかっただけなのに。せこいことをすると、こういうことになる。また朝寝坊すると、こういうことになる。反省。

◇きのうのブログに日銀正副総裁の話を書き、なんで岩田さんが副で黒田さんが正かとちょっとだけ触れたが、それについてきちんと発言した人がいた。橋下・大阪市長。やはり彼は若いけどすごいね。感覚が鋭い。人事案について記者団から聞かれた橋下氏は「維新の哲学からすれば、岩田(規久男)さんが総裁、黒田さんが副総裁だ」と述べたという。自分自身も何か違和感はあったけど、それをきちんと公の場で、しかも即答できるところがすごい。きょうみた限りでは、このような発言をしている人はいなかった。
 民主は今回の人事案に賛成するようなので通るだろうが、もし岩田総裁、黒田副総裁なら維新も、もしかしたら「みんな」も賛成できたかもしれない。

◇彼以外、だれも疑問に思わないなだろうか。中曽氏も含めて、3人はベストの布陣だと思う。黒田氏は博識なのに気さくな人らしく、個人的に好き嫌いということもない。しかし、やはり学者で黒田氏よりも年上の民間人をトップに据えて、官僚出身者がそのサポートをするのというのが常識的な思考だと思う。だれも疑問に感じないのは、たぶん官尊民卑の思想が骨の髄まで浸透してしまっているからではないか。

◇何週間か前の週刊新潮に、同じ元財務官の榊原さんの「私は安易な『官僚批判』を批判する」という投稿が載っていた。彼の博識ぶりには前々から尊敬する部分もあったが、この投稿を読んで心底胸糞悪くなった。内容を一言でいうと、「官僚はベスト&ブライテストだから、庶民はそれに従え」ということ。官僚がベスト&ブライテスト? いつから官僚がベスト&ブライテストになったのだろう。終戦直後ならともかく。
 ベスト&ブライテストはハルバースタムのベストセラーからの引用だと思うが、アメリカのベトナム戦争当時のエスタブリッシュメントのことで、日本の役人に使うにはふさわしくない言葉だ。確かに日本の官僚はそこそこ優秀だし、特に事務屋としては有能なのだろう。これまで何十、何百というキャリア官僚に取材をしてきて、確かに頭もキレるし理解も早いとは感じたが、ずば抜けて、常人には思い付かないようなことを考えているような人には、それほど出会わなかった。日本の官僚は、せいぜいベター&ブライターぐらいだろう。
 たまたまだがきょう、ネットに「使えない東大生が急増中!社会で東大卒が通用しないわけ」という記事が載っていた。ちなみに自分が東大に落ちて、東大卒に劣等感があるとか嫌いだかいうわけではない。東大の理系はやはりすごいと思う。だか官僚養成所の文系は、やはり残念だと思う人もかなりいるように思う。もちろん個々人の問題だし、何を持って優秀だとかもあいまいなので、一般論としてはちょっと乱暴かとは思うが、同大医学部出身である精神科医の和田氏はこの記事で「東大が日本をダメにした。いっそ潰したらどうか?」と過激な提言をしていた。
 ここでは書ききれないが、官僚システムが日本のクリエイティビティーを削いできた例は数限りなくある。

◇話は榊原さんに戻るけど、官僚批判は決して「安易」ではない。官尊民卑、既得権益の厚い壁のなか、バカだの下品だの、ののしられてきた一介の記者たちが一生懸命その不公平な制度・システム、慣行を見つけ、告発してきた結果。もちろんオレのように安易な批判もなくはないが、多くは血のにじむような努力と度胸で、批判をしてきたものだ。
 官僚たちはいい加減、その意味のないプライドを反省してみてはいかがだろうか。

◆シリーズ・現場を歩く 神田の老舗「かんだやぶそば」火災現場◆

 老舗そば店として知られる「かんだやぶそば」(千代田区神田淡路町)の火災から1週間。近くにきたので、見てみることにした。
 東京メトロ淡路町駅から徒歩1、2分、JR御茶ノ水、秋葉原、神田の各駅から徒歩5、6分といったところ。大きなビルに囲まれるようにして、そのそば店はあった。
 近くに来ると、火事特有のにおいが残っていた。火災現場は何十回と取材しているが、あのにおいは一度つくと、シャワーをあびてもなかなか消えない強烈なものだ。
 報道によると、出火は19日午後7時20分ごろ。木造2階建て店舗600平方メートルのうち、約190平方メートルを焼いた。けが人はなかった。従業員の食堂付近から出火し、漏電の可能性もあるという。
 かんだやぶそばは、1880年(明治13年)創業で、この建物は関東大震災直後の1923年(大正12年)に建てられたという。のれん分けした「藪」の名を冠したそば店が各地にある。江戸の下町風情を残した店舗は、東京都の「歴史的建造物」に選ばれている。
 この店に入ったことはない。建物の実物を見るのも初めて。一度ぐらい、訪れておけばよかった。でもまた店を直して、再オープンする日も来るのだろう。素人目でみて、外観はそれほどダメージがあるようには思えなかった。
 通りがかりの人が携帯やカメラで写真を撮る姿がみられた。ここを見るために来たというより、通りがかりに「立ち入り禁止」のテープをみて、火事を思い出したような感じだった。
 

 

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別角度から。親子3代の家族も興味深そうに中をみる

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思わず携帯で写真を撮るおじさん

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近くまでいって写真を撮るおにいさん

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古巣の東京本社。どんどんできていく

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きょうは銀座で食事。ワイン酒場なのにメインはプルコギ。コーヒー付き1100円

2012年8月29日 (水)

シリーズ現場を歩く・八ッ場ダム

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湖面橋を下から臨む

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国交省八ッ場ダム工事事務所

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八ッ場ダムの広報センター・やんば館

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吾妻川

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文化財調査事業団の敷地から臨む湖面橋

 8月28日火曜日。先日の旅で新潟からの帰り道、八ッ場ダムに寄って来た。民主党政権になって、八ッ場ダムが話題になり始めてから、一度は見てみたいと思っていた。今回の目的は、あくまで自分の目で確かめるというだけである。進捗状況を取材したり、水没地区に住む人たちにインタビューしたり、民主党の迷走ぶりを追及するわけではない。従ってアポも取らず、下調べもせず、だいたいの位置だけ地図で確認して、車を走らせた。

 関越道から一般道に入って約50キロ。1本の道をまっすぐ行くだけなのでさっと行けると思っていたが、意外と難所だった。細い道が多く、信号もけっこうあり、勾配がきつい場所もある。だが現場に近付くにつれ、バイパスが整備されていて、かなりのスピードで移動できた。知らなかったが、草津や嬬恋村、北軽井沢などに行くルートのようである。
 大きな橋が見えてきたので、だいたいの場所はすぐわかった。これらの橋は「湖面○号橋」と呼ばれているようだ。だが肝心のダム本体の場所がわからない。映像で何度も見ているので、すぐわかるかと思ったが、橋の多くは完成しており、道路からだと位置関係がつかみにくい。やはりあらかじめ予習しておくべきだった。役立たずの車のナビとは“冷戦”中だったので、iPadで調べてみるものの、電波をうまくキャッチできない。あちこち回りながらとりあえず写真に収めていった。全体の位置関係がつかめたのは、帰宅して設計図など色々調べてからである。Youtubeも参考になった。特急「草津」に乗ってビデオを回しながらダムの解説をしているものもある。奇特な人もいるもんだ。

 結局、日が落ちた頃に行った所がダム本体付近であり、水没するJRの駅であった。確かに山の中にかかるコンクリートの巨大な塊は、迫力があり、異様でもある。だが、日本の多くの山間部ではむしろ見慣れた風景でもある。

 一応、ダムのおさらいを。八ッ場ダムは利根川の主要な支流である吾妻(あがつま)川の中流部、群馬県長野原町川原湯地先に建設が進められている多目的ダム。2015年完成予定で、神奈川県を除く1都5県の水がめとしては9番目となる。以上、ウィキより。

 都内では猛暑が続いている。何日もまともな雨が降っていない。このままの状態がもう少し続けば、水不足についてマスコミも騒ぎだすかもしれない。
 水不足は恐ろしい。農業では死活問題で、米国の干ばつでトウモロコシを中心に世界の食料品の値段が上がり、品不足となり、アフリカでも餓死者が出ていることは、最近ニュースになったばかり。
 日本の都市生活者であっても、水不足の直接的な影響はある。以下は自分の間接的な体験。高松総局でサブデスクをしていた頃、香川県内は深刻な水不足に陥った。高知県にある早明浦ダムが四国の水がめとなっており、毎年のように水不足になるのだが、その年は極端で、ダムの貯水率が0%になった。水没した昔の役所が出てくる写真は、関西の人なら何度も見ているはず。我々も写真部を現地に派遣し、ヘリを飛ばして上空から撮影し、新聞では天気予報のように毎日の貯水率情報を取材して載せた。
 さてその影響だが、まず農地への水の供給が制限される。そこで、香川と徳島、高知の各県で水の奪い合いが起こる。水の利権は複雑で、本当に醜い争いだった。そして高松など都市部でも、まず水道の水圧が下がり、周辺町村では夜間断水を余儀なくされた。自分の場合はそこまで。だがその約2か月間、仕事に忙殺され、心まで枯れそうになった。香川では強弱はあれ毎年のように渇水となる。赴任する数年前は高松市内でも断水が行われた。その時のことを取材の過程で調べ、当時いた総局員らに聞くと、本当に悲惨だったらしい。トイレ用に水を用意しておかねばならず、風呂はもちろん、シャワーも厳禁。渇水は夏だから、これがかなり堪えたらしい。ある意味、停電と同様に市民生活に大きな影響が出る。
 子供の頃は千葉、現在は東京に住んでいるが、本格的な水不足の経験は記憶にない。だが実は、関東の水不足は深刻という。東京のほか近郊の人口は現在も増えている。水のことを真剣に考える必要がある。

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吾妻川と湖面橋

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改築された長野原草津口駅

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建設が進む橋脚

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水没することになる川原湯温泉駅

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橋脚の建設が進んでいるのは川原湯温泉駅のすぐ近く










2012年8月25日 (土)

シリーズ現場を歩く・柏崎刈羽原発㊦

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月と花火。ともに水面に反射して美しい

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お台場夏祭りの前夜祭として打ち上げられた花火。対岸は品川界隈(ともにiPhoneで撮影)

 8月24日金曜日。きょうも暑かったねえ。私は基本的にクーラーの中で過ごしましたけど。
 ナイターが終わって、隣の棟のスーパーに行こうと階下に降りたところ、爆音とともに目の前に光の大輪が現れた。神宮球場の花火にしては大き過ぎるし、そもそもきょう試合はない。タイミングがあまりに良かったので、ベイスターズに勝ったジャイアンツの「マジック29」の祝砲かとも思ったが、お台場のわがマンションにも横浜出身者が多いのでありえない。あとで警備の人に聞いたら、お台場夏祭りの前夜祭の花火だった。そういえば家にチラシが入っていたっけ。あすが夏祭り本番。

 夕方、首相が記者会見を開き、竹島と尖閣諸島を巡る問題で、日本の立場や決意について意見を表明した。この会見に対し、批判的な意見も多かったが、自分としては高く評価したい。久々に、本当に久々に、一国の首相としてまともな仕事をしたと思う。子どものケンカに付き合うなというご意見はもっともだが、ケンカができないリーダーは、リーダーとは言えない。外交において日本はつい「まあまあ」と、良く言えば大人の対応だけど、悪く言えばあいまいにごまかして問題を先送りにしてばかりいた。ここはガツンと言うべきことは言わないと。
 別に反韓、反中ではないし、右翼でもないけど、これまでの政府の対応にはイライラしていた。人間同士だって、ケンカできないのは自民が言うところの「おこちゃま」と同じ。もちろん精神的な意味において。オレにも韓国人や中国人の友人知人はいるけど、それとこれとは別。もっとも前の職場みたいに毎日ケンカばかりというのも、本当に疲れるし、どうかとは思うけど。話がそれた。でも今回は、もっと激しくやりあってもいい。日韓通貨スワップの拡大見直しだってやればいいし、韓流スターだって一時的に締め出したっていい。日本にもいいスターはいっぱいいるよ。
 中国は内政でそれどころではないし、日韓首脳が次に会う時は、李大統領もノダさんもたぶん表舞台から消えているし。ガス抜きは大きく抜いておいたほうがいいような気がする。

シリーズ現場を歩く・柏崎刈羽原発㊦

 写真をたくさん撮ってきたので2回にわけたが、特に書きたいことはない。サービスホールは、原子力発電について知るには非常にいい場所なので、本来なら長い時間をかけて見学するとよい。

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柏崎刈羽原発のサービスホール

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原子炉・格納容器の内部

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同じく格納容器内部

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2種類の発電所の原子炉建屋とタービン建屋の比較

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中央制御室の様子






2012年8月24日 (金)

シリーズ現場を歩く・柏崎刈羽原発㊤

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最寄りのJR刈羽駅は単線ののどかな駅

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原発の入り口。なぜか緊張感が漂う

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施設の模型。近くのサービスホール内にある

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回りは広大な森林に囲まれている

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ホール内から望遠レンズを使うと建物の上部がかろうじて見える。奥は海だ

 8月23日木曜日。暑さが終わる処暑なのに暑いざんしょ。きのうは炎天下を長時間歩いたので、きょうは夕方まで家から出ないことにした。それでも夜、外に食べにいくと、外気は風で涼しく感じるのに汗が出る。もっとも、寒い冬でもちょっと歩くと汗をかくので、太った体が根本的な要因かもしれない。

 韓国の大使館員が、野田首相から韓国大統領にあてた親書を外務省に返しに行き、警備のおっさんに追い返されたという。そこで郵便を使って届けることにしたという。GNP世界3位と15位の大国同士の外交がこんな風に行われているとは。驚きを超えてあきれるしかない。というか笑ってしまった。

 真夜中にネットでニュースをチェックしていると、プロ野球・ソフトバンクの2軍選手(30)が、見知らぬ20歳の女性にわいせつ行為をして逮捕された、という記事に目が止まった。記事では実名である。ブログなのでD上捕手と仮名にしよう。この捕手、よく知っている選手だったのだ。
 高松総局でサブデスクをしていた時、野球の独立リーグ・四国アイランドリーグがスタートしたばかりで、わが社が公式なスポンサーとなり、リーグの本部が高松にあったため、通常のデスク業務に加えて、リーグの運営手伝いという特命を仰せつかった。ふつうは事業局の人間の仕事だが、当時総局には事業部員はおらず、記者職で極めて異例なのだが、そういう仕事もすることになった。各種イベントや優秀選手の表彰のほか、同リーグの「ミニコミ」紙のようなものの編集もすることになった。取材は記者にやらせたものの、総局長とともに企画や印刷所探しなどに奔走した。そして、そのリーグで活躍したのが、D上だった。しかも、所属球団が高松の香川オリーブガイナーズ。チームは何度も優勝(といっても4チーム、のちに九州を加えても6チームだが)し、その原動力がD上だった。
 球団事務所や球場に何度も足を運び、立ち話なども何度かした選手だ。確かに実力はずば抜けていた。横浜出身で、日米大学野球にも出場し、社会人の名門チームにも所属していた。ではなぜ四国くんだりまで来て、月給10万円ほどでプレーしていたか。それは、やはり下半身の問題を抱えていたからだ。刑事事件にはならなかったものの、業界ではそれなりにウワサが広まっていて、プロに進むのは絶対無理だと当時言われていた。人を色眼鏡で見たくはないが、今回の事件を知って、やはり、という感じである。SBでも1軍出場は数試合だったようだ。これ以上は詳しく書けない。ちなみに、たぶん多くの人が知っている有名女子アナがそこに勤務していた時、ガイナーズの選手と深いかかわりがあった。これも書けない。休刊中の「噂の真相」から金をもらっても書けない。地域活性の切り札にとの側面もあった独立リーグだが、プロの卵が地方都市で暮らすとそれなりに問題も起こるようだ。ロッテの角中選手のように大活躍している選手もいるのだが・・・

シリーズ現場を歩く・柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市)㊤

 東北ドライブをして新潟から東京へ戻る帰り道、柏崎刈羽原発に寄ってみた。何の計画も、アポイントもとらず、ただ周辺を見てみようと思っただけである。再稼働を巡って大きく揺れている。この日23日も、東京電力は敷地内の断層を9月から再調査すると発表した。
 柏崎刈羽原発は、柏崎市と刈羽村にまたがる東京電力の原子力発電所。7つの原子炉を有し、ウィキによると合計出力は821万ワット。1997年にそれまで最大だったカナダのブルース原子力発電所を抜いて世界最大の原発となった。
 同原発について取材したわけではないので、詳しく知りたい場合は本やネットで。自分にとって大事なのは、とにかく現場に行って、雰囲気を感じることだった。
 新潟市中心部から約80キロ。北陸自動車道で1時間もかからない。アポを取っていないので当然、中には入れないし入るつもりもないが、ゲートに近づくと厳しいチェックの様子にちょっと緊張感が走る。敷地は森林に覆われ、フェンスの上には有刺鉄線が張り巡らされている。とりあえずテロ対策は十分のようだ。ゲート近くに、東電のサービスホールという建物があった。よくわからないが、こちらは警備がない。入ってみた。同原発について模型やパネル、映像などで説明するPR施設だった。こちらもアポなしだが入ってびっくり。たぶん柏崎一といっていいくらいの美人の受付嬢がぽつんと1人座っていた。夏休み期間にもかかわらず閑散としている。それでもキッズコーナには子どもたちの歓声が響いていた。館内には受付嬢以外にも、人を美醜で判断してはいけないが、美人の職員が多数いた。たぶん地元の名士の娘たちなのだろう。館内の写真は後日に。
 原子力発電所の内部には、一度だけ入ったことがある。もう25年ほども前、しかもイギリス。大学生の時にイギリスに語学留学して、その学校の社会見学の一環で、エセックス州のブラッドウェル原発を訪ねた。ガイガーカウンターのようなものを当てられた記憶がある。職員が詳しく説明してくれたもの覚えているが、なんせ英語だったので(笑)、内容が良くわからなかった。今思えば、もっとしっかり聞いておくべきだった。ただ、今でも印象に残っているのが、スイスから来た、自分と同じくらいの年の、自分よりイケメンのクラスメートが、つたない英語で質問攻めにしていたこと。永世中立国で生きて行くことを厳しさを何となく感じた瞬間だった。そのブラッドウェル原発は1962年に開始され、2002年に終了した。イギリスでは多くの原発が老朽化のため閉鎖されている。

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ブラッドウェル原発でいただいたパンフレット→

2012年7月21日 (土)

シリーズ・現場を歩く 脱原発デモ

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丸ノ内線・国会議事堂前駅の構内からすでに大勢の警察官が警備

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地上に出ても、前に進めな~い

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マスコミの取材が渋滞に拍車をかける。マナー守ればいいのに

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憲法9条に反戦、NO NUKES・・・

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ゲバラも登場

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大きな建物が経産省

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その経産省の前にあったのが脱原発テント

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右に見えるのが国会議事堂

 7月20日金曜日雨。ここ最近の毎週金曜日、首相官邸前を中心に脱原発デモが行われているというので、新宿からの帰り道、寄ってみた。
 まず結論から。やはり現場に行ってみてよかった。テレビで報道されている姿、少なくとも自分がイメージしたものとは明らかに違っていた。すでに大飯原発が再稼働され、デモも回数を重ね、小降りとはいえ雨の中だから、以前とは参加者の質がずいぶん違っていたのかもしれない。そう、テレビ報道の印象と一番違っていたのは、参加者たちの姿だった。プロ市民、左翼活動家たちが主導権を握り、目立っていた。いや、それが良い悪いという意味ではない。テレビ報道の表現を借りれば「ごく普通の市民」、会社帰りのサラリーマンや主婦(さすがに雨で子供連れは少なかった)も大勢いたのは確かだ。でもマイクを握り、参加者を誘導し、ビラを配ったりプラカードを掲げたりしている人たちは、明らかにその筋の人たちだった。何十年も取材していれば、いやしなくたって、そりゃわかる。くどいけど、それが悪いという意味ではない。ただ、テレビ報道のようにツイッターで集まったごく普通の市民の集まりのデモではないのは確かだ。
 デモを見に行って、列に紛れ込んでしまったので、自分自身も参加者のようになってしまったが、マスコミが声を拾っていた取材対象者は、明らかにフツーの人、ノンポリっぽい主婦や若いサラリーマンだった。色メガネのウサンくさいこのおっさんには、たとえ目が合っても決して話しかけてはこない。
 今回のデモでの新しい出来事は、鳩山元首相が参加したことだ。残念ながらそれを目撃することはできなかったが、あとでテレビの映像を見る限り、確かに、しっかり参加していた。おそらく明日の新聞でボロクソ書かれるだろうから、ここではあえて言及しないが、いったいこの国の政治家はどこでどう壊れてしまったのだろうか。ミズホちゃんが参加するならまだわかる。でも元首相でっせ。マイクを握ったあとに官邸に入り、首相が九州出張で不在だったから官房長官と会ったらしいが、デモ参加者にそれを見せつけるために自分が参加したのか。元最高顧問も官邸に入るのは難しいのか。いずれにせよ、脱原発でもそうでなくても、民主支持でもそうでなくても、国民の大半はなさけな~い気持ちしかないだろう。反増税の動きには多少の期待もあるが、あまりに軽薄なこの行動、ホント情けない。
 ノーガキはこれくらいにして、国会議事堂前駅に着いたのが午後5時半頃。地下鉄も駅構内もすいていたが、地上に出たとたんに動きが取れなくなった。このあたりは普段、人が大勢歩くところではない。黒塗りのレクサスに乗った人が通る場所だ。しかも、統制を取る人がいないから、集まった人もどうしていいかわからない。一応、歩道を半分に分けて一方通行にしているが、カメラやマイクを持った人たちが好き勝手に動き、取材なんかを始めてしまうので、混雑に拍車がかかる。きょうは涼しかったから良かったものの、暑かったら明石の歩道橋事故みたいになる可能性もある。官邸方面には近付いたが、しばらくして動きがピタリとやみ、10分ほどその場にいても一向に進む気配がないので、あきらめて戻ることにした。しかし、出てきた地下鉄の駅に入ることはできない。事故防止のために一方通行にしているのだそうだ。
 何よりたいへんだったのが警察官。雨の中、ご苦労さん。ただ、小競り合いなどはほとんどなかった。お互いにルールができたんだろうか。若い警官が多いが、無表情に任務をこなしている。ちょっと話を聞きたくなったが、こちらから話しかけると迷惑がかかるので、すいているスペースでiPhoneをいじり、地図で場所を確かめているふりをしたら、案の定、親切なおまわりさんが「道わからないですか」と声をかけてきた。無表情だが、みな親切なのだ。最寄りの地下鉄の駅を聞くふりをして、これ幸いとデモのことをいろいろ聞いてみた。嫌がらずに答えてくれた。
 官邸前のほか、経産省の前などでも抗議行動が行われていた。主催者が違うのだろうか。サッカー日本代表の応援団のような人たちもいた。なんか恥ずかしくなるような替え歌にしてオレオレオレとマイクで歌っている若い人がいて、そばに妻か彼女かみたいな人がうっとり聞いていて、まわりが何となくひいている、みたいな。プロ市民の集会にはよくあるパターンだ。その横を、仕事を終えた公務員の男女が、やはり無表情で、目を合わさないようにして、地下鉄の駅を目指して歩いていた。

 またノーガキに戻るけど、脱原発デモ自体は多少の色はついているかもしれないが、やはりこれだけの人間が集まって、何とかしたいという思いは切実なものだと思う。現政権はこの声を軽く考え過ぎている。増税より原発で政権が弱体化しているのは明らかなのに。原発の議論を始めたらキリがないので、このブログでは言及しないが、とりあえず、公聴会と断層の問題について政府の対応はまったくダメ。利権・既得権益集団の原子力村解体も全然ダメ。もう解散総選挙でしか、日本を救う手だてはないような気がする。もっとも選挙をしたから好転するものではないけど、少なくとも民意はわかるはず。

2012年6月22日 (金)

シリーズ・現場を歩く オウム事件

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新聞やテレビでおなじみになった位置からの撮影(大田区西蒲田)

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東京工科大蒲田キャンパスの敷地内からの撮影

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左は東海道本線で、ちょっと先が蒲田駅。右側のギリギリあたりが確保された漫画喫茶

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漫画喫茶のあるビルの内部。取材をめぐり店と報道陣でかなりモメたらしいので、トラブルを避けるため中には入らず

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高橋容疑者が勤務していた建設会社の付近(川崎市川崎区)

 6月21日木曜日。ここ2日ほど目覚めるのが早い。きょうは午前8時過ぎだった。午前中に翻訳を終わらせ、午後から蒲田で昼飯を食べることにする。せっかくだから、オウムの最後の容疑者が確保された場所に行ってみることにした。

 電車で蒲田に行くのは初めて。JR蒲田駅では出発のメロディーが「蒲田行進曲」だった。同名の映画は、自分にとっての邦画ベスト10に入る大好きな作品。この出発メロディーは、ちょっと笑えたけどなんかうれしかった。ちなみにJR西日本の新幹線は「いい日旅立ち」、りんかい線のわが東京テレポート駅は「踊る大捜査線」だ。

 蒲田駅がこんなに大きいとは想像していなかった。東口、西口ともに繁華街が広がっている。いかがわしい感じの店もいくつかあるし、細い路地には雰囲気たっぷりの飲み屋が軒を連ねている。AKBのイタノ風の女の子が携帯で話しながら自転車に乗っている姿に何度も遭遇した。庶民的な、楽しそうな街だ。人通りもかなり多い。これでは容疑者に気づくのは相当難しいだろう。人目を忍ぶには最適の街だ。自分の姿を人の目から隠すには、むしろ人ごみの中に入ってしまった方がいいという典型だろう。なぜここを選んだかがわかる気がした。

 せっかくなので、川崎まで足を延ばして、働いていた会社と寝泊まりしていた寮も見てみることにした。蒲田からは電車で1駅。JR川崎駅は、小さい頃におじの家を訪ねて以来だから、30年以上ぶりだ。やはりでかい。利用者も多い。そしてきれいだった。
 高橋容疑者、2人とも同じ姓なのでややこしいが、オウム信者の方の容疑者の勤務先は、一般に明らかになっていない。ネットで調べてもわからなかった。とりあえず近くに行ってみれば、特に聞き込み等はしなくても何とかなるだろう。蛇の道は蛇。いろいろな情報を総合して、無事突き止めることができた。
 こちらも自分の姿を隠すには最適な場所だった。その会社はJR川崎駅からバスで10分弱、歩いて20分ほど。1本の道に、菊池容疑者の逮捕後に彼が預金を下ろした信金、新聞を買ったコンビニもある。人通りは激しい。同僚でも気づかなかったくらいだから、警察がいくらパトロールしても、見つけるのは至難の業だっただろう。女子留学生を殺し、整形して西成のドヤ街に入り込んだあの元逃亡犯と、ある種の共通点を感じる。きょう歩いてみて、よくわかった。

 きょうのネットで、この確保劇についておもしろい記事を見つけた。容疑者の顔写真を公開して以来、警察には懸賞金目当てなどで逮捕までに約1700件の情報が寄せられたらしいのだが、なかには「フルフェイスのヘルメットをかぶりバイクで八王子方面に逃げている」「川崎駅の地下街を女装して歩いている」「ヘルスの待合室にいます」などといったタレコミがあったそうだ。フルフェイスでなぜ高橋とわかったのかと突っ込みどころ満載。それでも捜査員は、寄せられた情報を1件1件検証し、現場に行って確認したそうだ。記事では、「ガセ情報のあまりの多さに、刑事課内はパニック状態だったという」と記してあった。11日間で済んで本当によかった。



2012年6月21日 (木)

シリーズ・現場を歩く AIJ詐欺事件

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巨額詐欺事件の舞台となったAIJ投資顧問のあるビル(写真上)/あたりは普通のビル街(同中)/1階下の7階がアイティーエム証券(同下)(いずれも東京・中央区日本橋で)

 6月20日水曜日。台風一過でうだるような暑さのなか、巨額年金運用資産詐欺事件の現場、中央区日本橋のAIJ投資顧問が入るビルを見に行った。日本橋タカシマヤの斜め前、丸善・日本橋店から北へ2本目の細い道を入ったところ。東京駅から進むと、八重洲口側の比較的小さなビルが立ち並ぶ一帯の一画にある。地下鉄日本橋駅からは徒歩30秒ほどで、中央通りを挟んだ向かいにはバンカメとメリルリンチの巨大ビルがそびえてたっている。
 事件がなければ、ビル街のなかにある、ただのビルである。だが近くにいくと、何となく不気味な感じした。まずその一番の原因は、このビルの入り口にずっと立っていた男の存在。警察やマスコミ関係者ではない。飲食店の白い割烹着姿の50代。自分がビルを探している間、ずっと仁王立ちしてあたりを見回していた。ようやくビルが特定でき、表札を確認しにいくと、この男が近くづいてきて、「テナントさんの迷惑になりますから」と、丁寧ながらも威圧的な態度で声をかけてきた。きのうガサが入ったばかりだからだろうか。でも今思うと、この男は明らかにオレの姿を注視していた。表札を見に近づいた時、この男は一瞬姿を消して、背後から一気に自分に近づいてきた。何が何でも追い返してやるという意気込みが感じられた。こっちは別に仕事ではないし、ましてトラブルを起こしたいわけではない。「ああ」とだけ言って、静かに立ち去った。
 男はこのビルのオーナーなのか、土地の所有者なのか。おそらくこのビルに入る飲食店で働いているのだろう。きのうのきょうなので、門番あるいは警備員の役を買って出たのか。
 ただ、この男を含めてこのビルから、なにか薄気味悪いものを感じずにはいられなかった。帰り道、歩きながら考えてみた。そう、一言でいえば「利権」の気持ち悪さだった。「既得権益」と言い換えてもいい。あの小さなビルのいくつかのフロアーで、天下り役人たちが巣食い、逮捕容疑となった詐欺の手法で、年金資産を巻き上げて、自分たちの利益にしていたのだ。その不気味なオーラが、そのビルから出ていたのだろう。殺人現場に限らず、非合法なことをしている場所というのは、長年取材していると何となく感じることができるものだ。そしてそのビルから、その悪臭がプンプンと匂ってきた。

 社長が逮捕されたことで、調べの主体は司法へ移った。今後は続報という形で、詐欺の実体が次々と明らかになっていくだろう。ただ、今回のこの事件の大きなカギは、旧社会保険庁のOBが多くの年金基金に天下っていたという事実。金融当局が虚偽運用を見抜けなかったのは単なる不備だったのか。たぶん違う。元証券マンひとりをスケープゴートにして終わらせるのではなく、利権構造そのものを解明してもらいたい。原発村と同じように、年金村がひどいことは容易に想像がつく。

 どうも消費増税法案が通りそうな勢いだ。暗澹たる気分になる。個人的に負担が増えるということももちろんある。でもそれより、政治の談合、野合を見せられて、それをほとんどのマスコミが批判もせず、民主主義のルールを無視する大連立をそのマスコミが煽るという姿まで見せられて、とてもじゃないが明るい未来を想像することなんてできない。笑っているのは官僚ぐらいだろう。いみじくも、法案修正で歳入庁の創設を後退させた。たぶん設置されることはないだろう。高笑いする財務官僚の姿が目に浮かぶ。いや、彼らが喜ぶかどうかは別にどうでもいい。借金だって、いずれ返さねばならない。ただ、増税の時期が違うし、順番も違うということ。まず身を切れとかも思わないが、やはり行政改革をしてまず無駄をなくし、社会保障の姿をある程度決めてから、いくらいくらお金が足りないから増税しますというのが、筋なのではないだろうか。法案修正では、「軽減税率」の導入検討も盛り込んでいる。新たな利権の発生だ。ジミンは大喜びだろう。シンブンはちゃっかり、「活字文化を守る」として、軽減税率の適用を当然視している。何か月か前の新聞で、軽減税率のシミュレーションをしていたが、どのパターンでも新聞が含まれているのには正直笑った。でも今の時代、ネットがこれだけ普及し始めた今、新聞って「必需品」なのだろうか。食料品は食べないと死んでしまうが、新聞を読んでも時に不快になる。社説を読むと、アホかいなと思うこともある。取材をする人や書く人は必要だけど、週刊誌の言葉を借りるなら「記者クラブメディア」なんて、もう国民からたいして信用されていないような気もする。
 また話が長くなった。ブログでこんなことを書いてみても意味ないんだけど、とりあえず書いてみて、いろいろ考えてみることにする。書いているうちに気づくこともある。自分の考えが間違っていることなんて、ヤマほどあるからね。

Photo_3台風一過。お台場では平日にもかかわらず、朝からウインドサーフィンを楽しむ人の姿も。こういう生き方もいいね。社会的価値のあるものをなんも生み出していないオレが言うのもなんだけど→

2012年6月15日 (金)

シリーズ・現場を歩く 東電OL殺人事件


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空があまりに青かったのでレンズを向けたが、なんのことだかわからなくなった。1枚で伝えきれないこともある

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井の頭線「神泉」駅

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右が殺人現場のアパート、左がマイナリさんが住んでいたアパート

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 6月14日木曜日の休日、昼飯を食べに渋谷に出たついでに、「東電OL殺人事件」の現場を訪ねた。歩いてすぐなのはわかっていたが、感じをつかむために井の頭線に乗る。わずか数分、トンネルをぬけると神泉駅に着いた。ここで下車したが、電車は再びトンネルに入る。
 駅から5メートルほど、歩いて30秒もかからない所にある古いアパートの一室が、当時、日本中の耳目を集めた殺人事件の現場である。築何十年になるのだろう。あたりの新しいマンションとは明らかに一線を画している。
 円山町は昔の色街、いまではラブホテル街としてその名をはせるが、ここは円山町でもはずれに位置し、完全な住宅街となっている。目立つのはところどころにある専門学校。理容専門学校の本部と各学校があり、おしゃれな格好の若者たちが闊歩している。道を1本越えれば、全国有数の高級住宅街である松濤。そこから渋谷方面に歩くと、ホテル街を通らずに小田急百貨店横の道玄坂2丁目に出る。
 だが円山町のこの付近から渋谷に向かうと、すぐに猥雑なホテル街に入る。被害者はそこで客を取り、ここで“仕事”をしていたのだろうか。当時のこのあたりの街並みはよくわからないが、それでも明らかに別世界だったはず。きょうここを歩いてみて、事件のにおいが少しだけわかったような気がした。
 マイナリさんはあす15日、ネパールに向けて帰国の途につく。

 南半球では今週、ある冤罪事件の元服役囚に改めて無罪判決が下され、欧米メディアが大きく報道していた。
 オーストラリアのエアーズ・ロック近くで1980年、夫婦の乳児が殺される事件があり、その母親が殺人容疑で逮捕、有罪判決を受け、服役していた。だが実際に赤ちゃんを殺したのは、ディンゴと呼ばれる野生の犬だった。失踪現場で近くで乳児の引き裂かれた衣類が見つかり、ディンゴとわかったのだ。88年に無罪判決が出ており、今週あらためて検視法廷が判決を出したという。裁判官が目に涙を浮かべてこの女性に判決を言い渡していた映像が、強く印象に残った。
 ところで、日本のメディアはこのニュース、まったくと言っていいほど報じ
ないのはなぜだろう。調べたところ、共同が短く配信していただけだった。女性が少数派教団の信者だからか、ディンゴがアボリジニの人々が持ちこんだ犬種だからか、日本のメディアの人にはまったく関心がなかったからなのか。

 あすは政局一色の日となりそうだ。このブログで、賛否のわかれる政治問題にあえてコミットする気はないが、でもこれだけ民主が譲歩していて、3年前の政権交代って何だったんだろうと、不思議な気がしてならない。しかも社会保障制度の改革のために増税すると言っているのに、肝心の制度をどうするか棚上げしておいて、お金だけ国民から巻き上げようとしているのはなぜなんだろう。これって国家的なぼったくりなん? プロデュースBY政治家、官僚、大マスコミ?
 

 その増税に異を唱えている36歳の“ガール”さんが、キャリア官僚と不倫。官僚は発覚と同時に更迭されてしまった。これって新たなシロアリ退治? でも官僚さんかわいそうに、55歳の火遊びで人生棒に振るとは。退職金ぐらいは出るんだろうけど、これからの時代、天下りは厳しいだろう。

 下半身で人生を台無しにするなんて、男はどうしようもない。こっちは笑いごとではすまない。新宿のホテルで殺害されたアイルランド留学生の21歳女性、容疑者は19歳の米国人ミュージシャンだった。酒を飲んで酔わせ、ようはやろうとして、抵抗されて首をしめたと報道されている。

 もっとも女性でも肉食系はけっこういるらしい。エーケービーのさしことかいわれているメンバー(名前も顔も知らないのでゴメン)が、男を連れ込んで遊びまくり、男がやがて別れたいというとそれを許さず、結局、男に過去を暴露されてしまい、いまや絶体絶命のピンチなんだそうだ。ネットできょう知った。週刊誌の報道らしいが今週号は買っていない。だが読んだネットの記事は、この報道にオタたちがショックを受けているという話だった。元記者とはいえ芸能界を取材したわけではないのでよくわからないが、実際の社会がドロドロなのに、芸能界だけキレイということはまあ、ありえないと推測できる。ブンヤ稼業長くやっていると、そういうドロドロのない、おとぎ話のような世界で生きてみたいと、時に思う。翻訳の世界はきれいですけど。

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この日は業者かだれか2、3人が部屋に入って中の片付けをしていた→

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